(Photo by Takumi Ishiyama)

2024年の彩の国100kmで女子2位(20時間46分8秒)、そして2025年には100mileで女子優勝を果たした助川すみれ子さん。
昨年の100kmが自身の最長距離で、今回は初めての100mile挑戦にもかかわらず見事に優勝!
怪我に苦しんだ時期を乗り越え、どのようにトレーニングを積んできたのか、お話を伺いました。
助川すみれ子さんの記録 / 100mile / 30時間59分16秒
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Q. 100M女子優勝、おめでとうございます!
今の率直な感想をお聞かせください。
ありがとうございます。
とにかく完走したいと思っていたので完走できてさらに優勝もできてダブルで嬉しいです。
Q. 初めての100マイルへの挑戦だったのでしょうか?
初挑戦でした。
昨年の彩の国100kmが今までの最長距離でした。
Q. 昨年の彩の国では100kmに参加(女子2位)されていましたが、100マイルはいかがでしたか?
昨年のほうが辛く長く感じました。
昨年は初めてのロングレースでしたが今年はその経験が活かせたと思います。
Q. 今年は前半は雨が降りNorthがドロドロでしたが、気温は低くて日差しもそこまで強くなく、比較的走りやすかったと思います。
第1回は気温30度超えだったのですが、暑くても走り切る自信はありますか?暑さには強いですか?
雨には慣れているので暑いよりはよかったです。
30度超えの100マイルは想像できませんが、食欲が落ちないペースを見極めて走れれば完走できると思います。
周りの人には暑さに強いと言われることもありますが、自分では得意という意識はありません。
Q. 今回は前年のコースの逆走となりましたが、どちらが面白いですか?
今回の方が意外と走れたのではないですか?
試走回数が多いのもありますが今年の方が走りやすかったです。
昨年のようにNorthの新柵山やSouthの高山不動といったきつい登りが終盤に待ち構えていないので気が楽でした。
Q. 最大心拍数や大会中の平均心拍数はどのくらいでしたか?
最大心拍数183平均心拍数128でした。(時計の電池残量がわずかになったため計測はSouth2の天覚山まで)
Q. 走歴・トレイルランニング暦を教えてください。
ランニングは7年トレイルランニングは6年くらいです。
初めは気が向いたら走り、山に行くのも数ヶ月に1回程度でしたが徐々に頻度が増えて行きました。
中学、高校ではハードル、走幅跳をやっていました。
Q. 学生時代はハードル、走幅跳されていたとのことですが、長距離を走られるようになったのは社会人になってからですか?
はじめるきっかけなどはあったのでしょうか?
長距離は社会人になってからです。
父や兄、姉がランニングをしていたのでその影響が大きいです。
運動不足解消やタイムをねらってというより、ただ趣味があったらいいなという感覚でした。
Q. マラソン大会に参加されたことはありますか?
ベストタイムは?
フルマラソン大会は3回走ったことがあります。
今年1月の勝田全国マラソンの3時間11分(ネット3時間8分)がベストタイムです。
Q. 直近半年の月間走行距離と累積標高を教えてください。
350〜520km 11000〜25000m 5月以外は走行距離400kmを目標に練習しました。
Q. 使用しているGPSデバイスは何ですか?
COROS APEX2 です。
Q. 「彩の国」に向けたトレーニングはどのように組み立てましたか?
1月のフルマラソンに向けて走力を上げつつ、長い距離に慣れようと12月からトレイルでの距離を伸ばすようにしましたが具体的な練習計画はありませんでした。
Q. 試走はされましたか?何回くらい足を運んだのでしょうか?
1度に試走する距離はどのくらいでしたか?
12月から行き始めました。大体の試走は1周で、North:5回South1:3回South2:1回のほか、South1スタート〜東吾野駅+電車で西吾野駅に戻ってSouth2ゴールまでの合計70kmくらいの試走も一度しました。
Q. 今回100キロ女子で優勝された川名亜実さんとは、一緒に試走もされたのでしょうか?
川名さんのチームの皆さんに混ぜてもらい1回一緒に試走しました。
2人とも年代別入賞した昨年のハセツネで知り合いました。
いろんな方と関わりを持って楽しんでいる雰囲気もありつつ練習をしっかりこなして大きい大会でも入賞されているので、「タフですごいな」といつも刺激をもらっています。

100キロ女子優勝者、川名亜実さんと一緒に。(Photo by Takumi Ishiyama)

Q. うまくいったこと、反対にうまくいかなかったことがあれば教えてください。
最後までよく食べれたこととNorthで自分のペースを守れたのがよかったです。
慣れない夜間は元気だった割に慎重になりペースが上がりませんでした。
Q. 一番辛かったことはありますか?
レース中はありませんでしたが、ケガで走れなかった時期が辛かったです。
Q. ケガで走れなかったとのことですが、いつ頃だったのですか?
どの部位を故障されたのでしょうか?
3月のはじめに転んで膝を縫い10日間ほど走れませんでした。
後から振り返るとそこまで落ち込むほどのケガではなかったです。
Q. 復帰に向けてどんなことに取り組まれましたか?
ケガが完治して、コンディションが整ったと感じたのはいつ頃ですか?
本来は筋トレなどできる範囲のトレーニングをするべきだったと思いますが何もせず過ごしました…3週間くらいで膝を大きく曲げて制限なく走れるようになりました。
Q. 一番楽しかった瞬間は?
周りの方と話しながら進んだりエイドでスタッフの方と話したりしたことです。
South2は1人きりの時間も長かったのでエイドが楽しみでした。
Q. スタート直後は女子6位、徐々に順位を上げて、South1のkinocaでは2位、South2の桂木観音で1位に上がりそこからはずっとトップでしたが、追われる不安は感じましたか?
完走が目標で順位は気にしていなかったので追われる不安はなく、焦らず自分のペースを守ることを意識していました。
Q. 前日はよく眠れましたか?レース中に眠気を感じる場面はありましたか?
3回くらい目が覚めました。
大会前日眠れないのはいつものことですが今回は2週間前からよく眠れませんでした。
レース中眠気はありませんでしたが途中ぼーっとして集中力が欠けている気がしたのでエイドでコーヒーを飲んでその後はカフェイン入りのジェルを定期的に取りました。
Q. 今回のレースで使用した装備を教えてください。
シューズ:TOPO MTN RACER2(north) RACER3(South1.2) 3周とも別売りのFKTインソールを使用
ザック:salomon ADV SKIN12
Q. 「持ってきてよかった!」反対に「持ってくればよかった!」と思ったアイテムがあれば教えてください。
雨だったので乾きやすくて濡れても擦れない短パンにし、シューズの替えを用意しておいたのはよかったです。
使ったことはないですが夜間腰ライトもあればもっと安心だったかなと思いました。
Q. エイドは活用されましたか?メニューはどうでしたか?
毎回たくさん食べました。
うどんやシチューなど体が温められるものが多くてよかったです。
またプリンなどスルッと食べられる甘いものも充実していて楽しかったです。
Q. 行動食はどのようなものを持っていきましたか?
小さいサイズのパン、ANDO、メダリスト、アミノバイタル、GULiquid
食欲が無くなっても何か口にできるように種類はたくさん持っていきました。
Q. 今回10周年記念大会で、トレニックワールド初となるバックルを作成したのですが、率直な感想を教えてください!
今年限定のレアなバックルだと思うととても嬉しいです!
Q. 農園で働かれているのですか?普段のお仕事の内容を教えてください。
はい、仕事は農業です。
作物によって変わりますが1年の大半は白菜で収穫や定植など畑で作業しています。
長ネギをやる夏の時期は室内作業の時間のほうが長いですが他の時期は1日外で仕事し、重いものを持って畑を歩くので仕事で鍛えられています。
Q. 普段の練習メニューを教えてください。
仕事のある日は1時間程度のジョグ、週に1回くらい峠走かマラソンペースで10〜20km走をしています。
休日は山に行き、彩の国に向けては時間がある日は50kmくらい走るようにしていました。
休みは基本的には週に1日なので山に行くのは週1回ですが、雨で休みになることもあるのでそのときは山に走りに行きます。
Q. 練習では一人で山に行くのですか?チームやお仲間と行かれるのでしょうか?
練習は1人でします。
Q. お姉さまの久保りりこさん、そして義理のお兄さまの久保勇輝さんも、一緒に100マイルに出場され、見事に完走されましたね。最強ファミリーですね!
そんな中での助川さんの優勝について、ご家族はどのようにお話しされていましたか?やはり、とても喜ばれていたのではないでしょうか?
絶対一緒に完走するんだという気持ちでいたので3人で完走できて嬉しかったです。
みんなでサイラーになれたことも、私の優勝も喜んでくれました。
どんな大会、距離でも入賞するといつも一緒に喜んでくれます。

最強ファミリー! お姉さまの久保りりこさん、義理のお兄さまの久保勇輝さん。(Photo by Takumi Ishiyama)

Q. 直近の目標レースやチャレンジは何ですか?
10月のハセツネCUPで昨年より早くゴールすることです。
Q. 今後の大きな目標や夢があれば教えてください。
一度は100マイルという夢が叶い、今は特にありません。
人や環境に恵まれて楽しく過ごせているなと感じるので、これからも楽しみつつ目標ができたらその都度がんばりたいです。
Q. トレランや登山以外で、楽しんでいるアクティビティがあれば教えてください。
特にありません。時間があれば山に行きたいです。
Q. 「彩の国」大会、来年もまた参加したいと思いますか?
迷っています。
走る前は今年1回きりと思っていましたが、サイラーゼッケンへの憧れが出てきました。

ゴールの瞬間! ぜひまたチャレンジしてほしいです。(Photo by Takumi Ishiyama)

Q. 来年参加する方々へのアドバイスがあればお願いします。
Northは速いペースの集団にいると流されてハイペースになってしまうので自分のペースを守ることが後半につながると思います。
Q. 最後に、この大会全体を通じたご感想を自由にお聞かせください。
昨年もですがスタッフや応援の方々に励まされ助けられました。
今年はさらに選手の方にも声をかけてもらいたくさんの人のおかげで楽しく走ることができました。
試走中に会うと「一緒に完走しましょう」という話ができたり、レース中は特にサイラーゼッケンの方が盛り上げてくれたりしてみんなでがんばろうという雰囲気で走れたことがとてもいい経験でした。
ありがとうございました!

(Photo by Takumi Ishiyama)