
彩の国100mileに初挑戦で、いきなりの総合優勝!
広島在住で、お仲間内では「フェニ造さん」と呼ばれている木村正造さん。
あだ名の由来や、現地での試走もできない中で、彩の国にどのようなイメージを持って練習に取り組まれたのかなど、お話を伺いました。
木村正造さんの記録 / 100mile / 26時間41分26秒
Q. 初参加での100M総合優勝、おめでとうございます!今の率直な感想をお聞かせください。
達成感もありましたが、仲間達が喜んでくれている事が一番嬉しかったです。Q. 初めての「彩の国」大会、走ってみていかがでしたか?
コースはハードなのに癖になるコースでした!Q. 今年は前半は雨が降りNorthがドロドロでしたが、気温は低くて日差しもそこまで強くなく、比較的走りやすかったと思います。
第1回は気温30度超えだったのですが、暑くても走り切る自信はありますか?暑さには強いですか?
自身では寒さよりは暑さに強いと思っているので完走は目指します!ただ30度超えてのあのコースは想像するだけで熱中症になりそうな辛さですね。
Q. 最大心拍数や大会中の平均心拍数はどのくらいでしたか?
最大心拍数は180(220-年齢)で設定してます。大会中の平均心拍数は125です。Q. 走歴・トレイルランニング暦を教えてください。
走歴・トレイルランニング歴共に10年です。Q. マラソン大会に参加されたことはありますか?ベストタイムは?
フルマラソン・ハーフマラソン共に出場した事がありません。COROSに記録されているフルマラソンで3:08:16ハーフマラソンで1:31:06となってます。
Q. マラソン大会は参加されたことがないとのことですが、走られるきっかけはなんだったのでしょうか?もともと登山はされていたのですか?
もともとは友人に誘われて走り始めました。2人してトレラン知識のないまま手探りで初め、広島県内で行われた大会に出たら楽しくてトレランの沼にどっぷりハマってしまいました。
Q. 直近半年の月間走行距離と累積標高を教えてください。
月間走行距離の目標を500キロ、月間獲得標高を15,000に設定してました。毎月500キロを走る事は出来ませんでしたが、獲得標高だけは15,000を超すようにしてました。
Q. 使用しているGPSデバイスは何ですか?
COROS VERTIX2Sです。Q. 「彩の国」大会に出ようと思ったきっかけは何でしたか?
昨年のFTR100mileで思うように走れなかったので、同じ山域を走り完走が難しいとされている彩の国を選びました。広島ではサイラーが少なく、いつかは自分もサイラーになりたいと言う思いもありました。
Q. 「彩の国」に向けたトレーニングはどのように組み立てましたか?
3月の比叡山50mileが終わった後から本格的に彩の国に向けた練習をしました。まず週一トラックで行っていたポイント練習を閾値走メインに変え、週末には約50k D+3000のトレイルを毎週コースを変えて9時間を切って走ることを意識してました。
ゴールデンウィーク前には広島南アルプス2往復(70k D+6000)を16時間かけてやりました。
Q. 広島にご在住とのことで、試走は難しかったかと思いますが、
コースのイメージはできていましたか?
実はコースについては全く予習していませんでした。ただ週末のトレイル練習はサーフェスを変えるため毎週コースを変えて行うようにしていました。
Q. トレニックワールドのトレイルマネージャーが、コース整備などを行いましたが、コースは分かりやすかったですか?道迷い(LOST)はありましたか?
プチLOSTはありましたが、夜に霧が出て登りで進行方向を見失った事が原因でした。コースは整備がされておりLOSTする事はありませんでした。
Q. North笠山の沢筋はいかがでしたか?
実はコースディレクターがいつか使いたいと温めていた場所です!
本当にコース予習ができていなかったのでコレが彩の国なんだと思っていました。沢沿いの石がガレたエリアから笠山神社に登るまでのルートだと思うんですが、Northと言う事もあり一緒に走っていた荒川さんと無理に出力を上げず落ち着いて登ったと思います。それでもキツかったですね!
Q. うまくいったこと、反対にうまくいかなかったことがあれば教えてください。
うまくいったことは、補給全般です。最後まで補給したものがエネルギーになっている感覚あった。うまくいかなかったかったことはあるとは思うのですが出来すぎているせいで思いつきません(笑)
Q. 一番辛かったことはありますか?
終始楽しかったので辛いってことは無かったですが、サポートやペーサーの付いている選手を羨ましく思いました。Q. 一番楽しかった瞬間は?
ずっと楽しかった記憶しか無いです(笑)もちろんトレイルの登りなどきついシーンもありましたが、荒川さん、間野さんと一緒に走っている時間が長く楽しい時間でした。
他にも高山不動①エイドに到着した際にエイドスタッフの皆さんにめちゃくちゃハイテンションで出迎えてもらい、テンションそのままで送り出してもらったのが凄く楽しくて元気もらいました。
Q. 荒川さんや間野さんとは走りながらお話しされたりしたのでしょうか?
どのような会話をされたのですか?
色々話したんですが僕が特に印象的だったのは、Northが終わってニューサンピアに戻るロード区間で荒川さんが言われた『NorthとSouth1はSouth2を楽しむための準備ですからね』という言葉がすごく印象に残っています。ペーサーがSouth2から合流だったこともあっての言葉だと思いますが、100マイルという長いレースの中に『前半を楽しむための準備期間』と前向きに捉えられることはすごく素敵だと思い共感したのを覚えています。
Q. スタート直後は8位、徐々に順位を上げて、South2の竹寺では2位、kinocaで1位に
上がったようですが、優勝を意識し始めたのはいつ頃でしたか?
優勝を意識したのはSouth2の天覚山を登っている時に1位になった時ですね。可能性があるだけでゴールする瞬間まで優勝出来る確信は持てなかったです。
kinoka、桂木観音で1位のリザルトを乗せると、リザルトを確認してくれてる広島の仲間達が盛り上がるかも知れないと言う思いが1番のモチベーションでした。
木村さんのインスタより。ゴールの様子。爽やか〜!
Q. 前日はよく眠れましたか?レース中に眠気を感じる場面はありましたか?
前夜は20時頃にベッドに入ったんですがすぐに寝付けなく、妻と1時間くらいLINEしていたらいつの間にか寝ていました。走っている最中は出力が極端に下がることがなかったからなのか眠気を感じる事は無かったです。
Q. 今回のレースで使用した装備を教えてください。
ウェア上:インナーファクト シラモトテッパンシャツ(northは白、southは黒)、ウェア下:インナーファクト6pocket running tights、アンダーウェア上:ミレードライインナー、アンダーウェア下:インナーファクト シームレスパンツ、腕:C3fitコンプレッションアームスリーブ、脚:C3fitコンプレッションカーフスリーブ、靴下:インナーファクト ラミーソックス、靴:Asics フジスピード3、ザック:インスティンクトX10L、ボトル:インナーファクト ソフトフラスコノーマル×2、マイカップ:インナーファクト マイカップ、ヘッドライト:レッドレンザー NEO10R、予備ライト:ペルツ イーライト、レインウェア:上下ともにOMM、身に着けるものはザック以外ドロップバックに予備を用意していました。補給(スタート時):俺は接種すグレープ、ピーチ各1、アミノショット赤×1、カロリーメイトバニラ味×1、柿の種梅しそ味×1、ガッツギアサイダー味×1、ANDO赤、青各1、天狗ソルト×1袋、補給(ドロップバック)俺は接種すグレープ、ピーチ各2、アミノショット赤×2、メダリストカフェイン200冴×1,カロリーメイトバニラ味×2、柿の種梅しそ味×2、ガッツギアサイダー味×2、ANDO赤、青各2、お野菜甘酒あずき×1、甘酒×1、オイエナハニージンジャー×2、です!Q. 全身インナーファクトのウェアがとても素敵でしたが、周囲の反応はいかがでしたか?
ありがとうございます!インナーファクトのシラモトテッパンシャツが大好きで僕の勝負服なんです。シャツが可愛くてエイドで声をかけてもらえることが嬉しかったです!
下は今年発売されたハーフタイツをチョイスしました。太ももと腰回りの収納が使い勝手がすごく良かったです。
そして何といってもお小遣いでやりくりするパパランナーには価格が良心的なんです(笑)

Q. コンタクトではなくメガネを使う理由は?汗対応や曇り止め何使ってますか?
経済的事情によりメガネ一択です!汗対応と曇り止めもは何もしていません。
現行で同じモデルがあるかは分かりませんが、JINSのAirframe Hingelessを着用してます。軽くてあまりズレることもないので調光レンズにして普段から着用しています。
Q. 「持ってきてよかった!」反対に「持ってくればよかった!」と思ったアイテムがあれば教えてください。
持っていって良かったものは、『ガッツギアサイダー味』、サトヤマworksさんの『オイエナハニージンジャー』、きーぽんライスワークスさんの『おやさい甘酒あずき』『甘酒』は美味しくて自分の好きな味なのでご褒美補給でした。Q. エイドステーションをよく活用されたとのことですが、メニューはどうでしたか?
特に食べやすかったものがあれば教えてください。
すべてのエイド食を食べました大変美味しかったです!スープパスタ、クリームシチュー、カレーが最高で特に印象に残っています。
そしてエイドでのホスピタリティ溢れる応援に体力面と精神面で補給していただいた感覚でした。
Q. 今回10周年記念大会で、トレニックワールド初となるバックルを作成したのですが、率直な感想を教えてください!
まさかバックルがいただけるとは思っていなかったので凄く嬉しかったです!出来ることなら次の10年まで作らないでほしいです(笑)

Q. 練習で広島南アルプス(通称)の往復をされて、彩の国よりもきついとおっしゃっていましたが、どのようなコースかぜひ教えてください!
まず誤解が無いようコレだけはお伝えします。彩の国100mileの方が辛いです(笑)しかし、『広島南アルプス2往復練習』は彩の国コースの格セクションの1ループより距離も獲得標高も高くなり、セルフチャレンジに似た練習なことから彩の国より辛いと表現してます。
広島南アルプスとは!広島市の西部から南西部にかけて連なる低山の総称で、地元トレイルランナー御用達のコースです。
標高500m以下山々が14山あり片道が約15キロ獲得標高が1500mとなりアップダウンの連続でタイムの目安は3時間で走るとかなり速い方です。コレを2往復する練習を行いました。同じ場所を4回通る訳で、体力的にも精神的にもかなり疲弊します。そして都心部にあるのでどこで辞めても下山し帰る事ができる誘惑、大会と違いエイドや応援も無いのでセルフで行なうにはかなり辛いです。
僕の場合は一緒にやってくれる友人がいたので2人で走ることができました。コレが彩の国100mileに向けた一番ハードな練習でした。
Q. 練習では一人で山に行くのですか?チームやお仲間と行かれるのでしょうか?
良きライバルと思えるお仲間はいますか?
普段は一人で行うことが多いですが、大会前や「低山なめるな」のイベントなどでは同年代の仲間と一緒に走り、刺激的で楽しい練習をしています。他にもこれまでトレランを通じて知り合った方々の激しめの練習や大会結果など、SNSを通じて知ると刺激がもらえます。
Q. 広島では「フェニ造さん」と呼ばれているそうですが、あだ名の由来は何ですか?
広島のPodcast「Cult of Dope Trail」第10話、第10.5話で名付けていただいた僕のトレイルネームですね。100mileレースの後半にエイドでの滞在時間も長く、ロード区間を歩いている、トレイル下りもたいしたことなく抜きされるのに何故かトレイル登りになるとテンション高く後ろから復活してくる様子を「フェニックス」と言われたことがきっかけで、これを「Cult of Dope Trail」の中で雑談の話題にしていただき、僕の名前の「正造」と「フェニックス」をたして語呂をよくしたのが「フェニ造」です。
僕自身がすごく気に入っているのでいじってもらうと喜びます(笑)
Q. 昨年のFTRでは疲労骨折明けだったとのことですが、どの部位を痛めたのでしょうか?
復帰に向けてどんなことに取り組まれましたか?
骨折箇所は大腿骨で右足付け根付近の外側でした。復帰に向けてはとにかくランオフしかなかったです。歩くにも支障がありONTAKE100をDNSしたこともありダークサイドに落ちてモチベーションが下がっていました。
気休めで小魚などカルシウムを意識して食べていましたと言えば聞こえがいいのですが、運動していないので間食と体重が増えただけでした。
痛みを感じなくなり歩行に支障が無くなってからは信越五岳100mileのペーサーとFTR100mileが決まっていたので、走り始めると自然とモチベーションが上がって体重が減っていた気がします。
Q. ケガが完治して、コンディションが整ったと感じたのはいつ頃ですか?
FTR100mileスタート位置についたときにはコンディションは整っていると感じていたのですが、終わってみればトレイルの練習が圧倒的に足りていなかった気がしています。Q. 直近の目標レースやチャレンジは何ですか?
昨年の信越五岳100mileでペーサーを務めたのですが、選手をゴールまで連れていけなかったので今年こそは二人でゴールしたいと思っています。自身のエントリーを悩んでいるのは「上州武尊130K」、「球磨川リバイバルトレイル100mile」と同日に開催されるFTR100mileで再び奥武蔵の地に行きたい気持ちもあり、悩んでいます。
Q. 今後の大きな目標や夢があれば教えてください。
いつかはUTMBなどの海外レースに行ってみたいです!その時は妻と一緒に旅行で行きたいですね。Q. トレランや登山以外で、楽しんでいるアクティビティがあれば教えてください。
20代のころはバイク(ハーレーダビッドソン)でツーリングやキャンプ、バイクカスタムに夢中でした。今も所有はしているのですが自身の足で走る機会ほうが多いです(笑)あとは、家族でスノーボード、キャンプを楽しむことが多く最近ではSUPに興味があります。
Q. お子様もトレイルランをされるのですか?
トレニックワールドでも子供向けの大会があるのでぜひ遊びに来てください。
ちなみに彩の国のコースでもある大高取山周辺を走ります。ぜひ未来のサイラーに!
我が家の子供たちはトレイルランニングに参加するとお菓子がもらえると思っているので参加している節があります(笑)今のところトレイルランニングよりサッカーに興味を持っていますが、いつサイラーになりたいと言い出すかわからないので、末永く大会を続けていただきたいです。
Q. 「彩の国」大会、来年もまた参加したいと思いますか?
来年参加するかはまだ決めていませんが、今回が逆回りとなっているので去年までの順回り?を走りたいので必ずもう一度参加します。Q. 来年参加する方々へのアドバイスがあればお願いします。
僕はペーサーもサポートもいませんでしたが、絶対につけたほうがいいです!会場に仲間がいるだけで元気になれます。
Q. 最後に、この大会全体を通じたご感想を自由にお聞かせください。
コースと制限時間共に厳しく設定され一見したら厳しいだけの大会ですが、スタッフ皆さんのホスピタリティが高くアットホームな雰囲気、キツイのに癖になりまた走りたくなるコース、充実のエイドステーション、どれを取っても最高の大会でした。
木村正造さんの彩の国についてのお話しは
「Cult of Dope Trail」第38話「仁王門で会いましょう」で詳しく聴けます!
【Podcast】
【Spotify】
